60歳以上のスマホ増加27%、60歳以上もギガ数が必要
スマホを取り巻く環境は、現在大きく変化しつつあります。
60歳以上のスマホ利用者の変化や、MVNOを利用している人数、そしてIoTへの対応と、多くの変化が生じているスマホの環境は、今後どうなっていくのでしょうか?
スマホの現状について、解説していきたいと思います。
60歳以上のスマホ事情
スマートフォンの利用については、難しいように思えるため二の足を踏んでいる人は一定数います。
特に60歳以上の人に顕著なのですが、現在はその状況に変化が見られつつあります。
今ではガラケーの利用者が少数派となり、大多数はスマホを利用するようになっています。
利用者の割合は年々増えているのですが、その増加傾向を年代別にみると、60歳以上の利用者がかなり増えています。
年代別の利用者人数の増加割合は、2017年と2018年の比較で18歳から34歳が1%の増加、35歳から49歳が3%の増加となっているのですが、60歳以上を見ると27%増加と大幅に利用者数が増えています。
また、利用人数の構成比でみると、2017年は18歳から34歳が32%、35歳から49歳が36%、60歳以上が32%であったのに対して、2018年には18歳から34歳が30%、35歳から49歳が33%、そして60歳以上が37%と、60歳以上が最も多いという結果になっています。
これにはいくつかの理由があります。
まず、これまでガラケーを使っていた人が、バッテリーの劣化や店員の勧めなどで機種変更をする際に、スマートフォンへと乗り換えることが増えているという点があります。
現在ガラケーはかなりその数を減らしているため、今のうちに慣れておこうという考えもあるでしょう。
また、3大キャリアではともにシニア世代をターゲットにして、簡単操作のスマホの販売や、シニア向けの割引サービスなどを展開しています。
同時にスマホの教室なども開催して、操作を教えてもらえるというのも変更が増えた理由でしょう。
最近では、子どもが遠方に住んでいることが増えているというのも理由として挙げられます。
遠方に住んでいるからなかなか会えないものの、スマホを利用したテレビ電話なら子どもや孫の顔を気軽に見ることができ、画像の送付などもしやすいので、家族のすすめでスマホに返る人が増えています。
もはや、60歳以上がスマホを持っているというのは珍しいことではないのです。
しかし、それと利用している内容とはまた別の話です。
60歳以上なら、スマホの通信データ容量は少なくていいのでは、と考えている人が多いのですが、本当にそうでしょうか?
年代別にスマホの1日当たりの利用時間を比較すると、実は大きな差がないのです。
どの年代でも、大体1日の利用時間は3時間程度となっています。
そして、その利用する内容についても、実はあまり違いがありません。
どの年代であっても、まず利用割合が多いのはLINEです。
その下は順番が異なるものの、GoogleやYouTube、Yahoo Japanが5位以内にはいっています。
60代以上の場合は、第5位がポケモンGoになっているのが特徴的です。
LINEではメッセージをやり取りするのが主な目的ですが、画像や動画なども送ることができます。
また、YouTubeはそのまま動画を見るサービスですし、ポケモンGoもデータ量が少ないものではありません。
そして、60歳以上の家庭では、パソコンを持っていないことも少なくありません。
ということは、Wi-Fi環境もないのです。
また、町中にあるフリーのWi-Fiスポットなどに行ったとしても、設定できない人が多いでしょう。
となると、データ通信はすべて形態の回線で行われます。
アプリなどの更新でもかなりの容量があることも多いため、実は60歳以上にこそギガ数が必要となるのです。
しかし、大きなギガ数での契約をした場合、スマートフォンはこれまでのガラケーよりも高い料金設定となっているので、ためらう人も多いでしょう。
その時に選択されやすいのが、MVNOです。
MVNOの利用者数
MVNOは、仮想移動体通信事業者といって、独自の回線ではなく他社の回線を借りて自社のサービスを加えたうえで提供する事業者のことです。
格安SIM事業者といったほうがわかりやすいかもしれません。
このMVNOですが、2014年から2018年にかけて、回線数が大幅に増加しています。
2014年3月末では173万回線だったのが、2015年には倍近い326万回線となり、2016年には539万回線、2017年には810万回線に増加し、2018年にはとうとう1000万回線を超えています。
これは、現在の携帯会社の料金プランが高すぎると感じる人が多いということでもあり、またメッセージアプリなどの利用者が増加したことで、3大キャリアのメリットである通話料定額などのサービスがあまり必要とされていないということを示しています。
格安SIMの普及によって、これまでスマートフォンのネックとなっていた毎月の利用料金の高さというデメリットが軽減されることになりました。
それによって、現在のガラケーからスマートフォンへと変更する人がますます増えていくでしょう。
ただし、MVNOにはまだ信用が足りていません。
内容をよく理解できる人であれば問題はないのですが、かつてNTT以外の電話サービスが登場したときもNTTに固執したような考え方の人にとっては、3大キャリア以外のサービスは信用できないということも多いでしょう。
今後、MVNOがそのシェアを広げていくためには、MVNOに対する理解を深めていく必要があります。
そのためには、まずわかりやすい料金プランなどが必須となることでしょう。
なぜ、日本IoT協会なのか?
スターモバイルは、MVNOとは違って定額での通話し放題となっていて、さらにデータ容量も20GBのプランしかないため、これ以上ないくらいにわかりやすい料金プランとなっています。
しかし、主催会社を見た時に疑問に思う人も多いでしょう。
スターモバイルの主催会社は、一般財団法人の日本IOT協会といいます。
スマホの会社なのに、なぜ日本IOT協会という名前なのでしょうか?
その理由について考えてみましょう。
現在、あらゆるものがネットワークを介してつながるというIoT技術は、どんどんと普及しています。
新しく家電を買ったら、IoT対応だったということも少なくはないでしょう。
また、話題となっている自動運転自動車もIoT技術から生まれたものです。
スピーカーに話しかけると様々なスイッチなどを操作できるのも、IoT技術による産物ですから、かなり生活の中に浸透してきたといえるでしょう。
このIoT技術ですが、MVNOのような独自サービス型SIMと大きな関わりがあります。
独自サービス型SIM市場は、このままだと2023年3月末時点には2,430万回線に達すると予測されています。
今後は個人向けスマホ用途としての成長スピードは鈍化するものの、2019年度以降はIoT向けの需要拡大が期待されていて、2023年3月末時点におけるIoT向け回線が占める比率は30%弱に達すると予測されているのです。
つまり、今後の独自サービス型SIMはIoTを中心として発展していくと考えられているのです。
そのため、スターモバイルを主催する会社は日本IOT協会という名称になっています。
これからスマホに買い換える予定があるのであれば、わかりやすい料金体系のスターモバイルにすることを考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
60歳以上にはスマホなんて必要ない、と思ってはいないでしょうか?
現在、60歳以上のスマホ利用率は増加の一途をたどっています。
すでに最も多いユーザー層は60歳以上となっているので、今後もその割合は増加していくこととなるでしょう。
また、格安スマホもその市場規模を勢いよく拡大しています。
今後はIoTでの利用を中心として、ますます拡大していくこととなるでしょう。